
「古い図面を電子化したいけれど、製本を解体したくない」
「契約書や重要資料なので、スキャン後も原本を残しておきたい」
「大型図面が書庫を圧迫している」
企業のペーパーレス化が進む一方で、すべての紙文書を簡単に裁断・廃棄できるわけではありません。
特に、
契約書
設計図面
製本された技術資料
行政文書
古文書
歴史資料
などは、原本そのものを残しながら電子化したいケースがあります。
そこで活用したいのが、文書や書籍を解体せずにデータ化する非破壊スキャンです。
群馬県伊勢崎市を拠点とする中一陸運株式会社では、物流事業で培ってきた保管・管理のノウハウを活かし、文書・書籍・大型図面などを対象としたアーカイブ事業を展開しています。
今回は、企業が大量の紙文書を電子化するときに知っておきたい「非破壊スキャン」について解説します。
非破壊スキャンとは?
非破壊スキャンとは、書籍や製本資料などを裁断・分解せず、原本の形を保ったままスキャンする方法です。
一般的な大量スキャンでは、文書を一枚ずつ読み取れる状態にしてADFなどへ通す方法があります。
大量の用紙を効率よく処理できる一方、製本されている資料の場合には、そのまま読み取ることが難しいケースがあります。
非破壊スキャンでは、資料を大きく解体することなく読み取れるため、
「データは必要だが原本も残したい」
という企業の文書管理に適しています。
なぜ企業で「非破壊」が重要なのか
紙を電子化するだけなら、
「全部裁断してPDFにすればよい」
と思われるかもしれません。
しかし企業が保有する文書には、電子データだけ残せばよいものと、紙の原本を残しておきたいものがあります。
例えば、
長期間保存したい契約書
過去の設備図面
製造設備の設計資料
建築・不動産関係の図面
過去の社内記録
歴史的価値のある資料
などです。
こうした文書では、
電子化=原本廃棄
とは限りません。
「検索・閲覧はデジタル、原本は紙で保存」という使い分けも選択肢になります。
大型図面は電子化の効果を実感しやすい
紙文書の中でも、特に保管負担が大きくなりやすいのが大型図面です。
A4の一般文書とは異なり、大型図面は一枚でもスペースを取ります。
さらに製本された図面集が何冊もあれば、
書庫を圧迫する
重量が増える
持ち運びにくい
必要な図面を探すのに時間がかかる
閲覧を繰り返すことで傷みやすい
といった課題が発生します。
特に、
建設会社
設計事務所
製造業
不動産関連企業
などでは、過去の図面を長期間保管しているケースがあります。
設備更新や仕様変更などで過去の図面を再確認する必要がある企業では、単純に廃棄することもできません。
そこで、紙の図面を残しながら日常的な閲覧用データを作るという方法が有効になります。
中一陸運では最大A1サイズまでスキャン可能
中一陸運のアーカイブ事業では、BookEye® 4 V1A Professionalを使用した非破壊スキャンに対応しています。
最大A1サイズ、841mm×594mmまでのスキャンに対応しているため、大型図面の電子化にも活用できます。
例えば、
建築図面
設計図
設備図面
製造関連資料
など、一般的な複合機では扱いにくい大型資料の電子化を検討できます。
ただし、実際にスキャンできるかどうかは資料の状態・形状などによって異なるため、事前確認が重要です。
OCRを活用して「画像」から「探せる情報」へ
紙をスキャンしただけでは、基本的には紙面を画像としてデータ化した状態です。
そこで重要になるのが**OCR(光学文字認識)**です。
OCR処理によって紙面上の文字情報を認識させることで、文書の検索性を高められる可能性があります。
中一陸運の電子化サービスでは、
OCR処理
PDF変換
検索設定
指定媒体での納品
などに対応しています。
例えば数百件、数千件の文書が電子化されていても、
「どのPDFに必要な情報が入っているかわからない」
状態では十分に活用できません。
電子化するときには、
「スキャンすること」ではなく「後からどう探すか」
まで設計することが重要です。
OCRは万能ではない
一方で、OCRを導入すればすべての文字を100%正確に認識できるわけではありません。
特に、
手書き文字
薄くなった印刷
古い文書
特殊な字体
図面内の細かな文字
汚れや折れのある原稿
などは認識精度に影響する可能性があります。
そのため重要文書では、
原本
スキャン画像
OCRによる検索情報
をそれぞれの目的に応じて使い分けることが重要です。
電子化した後、原本はどうする?
文書電子化で意外と見落とされるのが、
「スキャンした後の紙をどうするか」
という問題です。
選択肢は大きく分けて、
原本を社内で保管する
原本を外部倉庫へ移す
保存期間終了後に処理する
などがあります。
中一陸運では、スキャン終了後の文書や図面を文書箱へ格納し、倉庫内で継続して保管するサービスも展開しています。
つまり、
電子化
↓
データを業務で活用
↓
原本は倉庫で保管
という文書管理が可能です。
日常業務ではデータを利用し、必要な原本だけ保管する。
紙とデジタルを目的によって使い分ける考え方です。
保存期間を終えた文書は溶解処理という選択肢も
すべての文書を永久に保管する必要はありません。
文書の種類や法令、契約、社内規程などに応じて保存期間を確認し、保管する必要がなくなった文書については適切な処理を検討します。
中一陸運では、保存期間を終了した書類や大型図面などの溶解処理にも対応しています。
これによって、
受け入れ
↓
電子化
↓
原本保管
↓
保存期間管理
↓
不要になった文書の処理
という文書のライフサイクルを考えられます。
電子化プロジェクトでは「入口」であるスキャンだけでなく、最終的に紙をどう管理するのかという出口まで決めておくことが重要です。
機密文書だからこそセキュリティを確認する
企業文書の電子化では、作業品質と同じくらい重要なのが情報セキュリティです。
対象となる書類には、
契約情報
取引先情報
設計情報
社内資料
など、外部へ流出させてはいけない情報が含まれている場合があります。
中一陸運の駒形物流センターはISMS認証を取得しており、適用範囲には、
倉庫事業
アーカイブ事業(文書・書籍等の電子化業務)
が含まれています。
電子化サービスを選ぶ際には、
「どんなスキャナーを使っているか」
だけではなく、
どこで作業するのか
誰が文書を取り扱うのか
原本をどう保管するのか
データをどのように納品するのか
といった運用面まで確認することが重要です。
書類を電子化するために「運ぶ」工程も重要
機密文書の電子化では、書類をスキャン施設へ移動させる必要があります。
この移動工程も情報管理の一部です。
中一陸運では、スキャン対象書類の引き取り・返却について、自社手配のチャーター車両による訪問対応を案内しています。
公式情報では、
東京
群馬
栃木
埼玉
などが例示されています。
条件によって宅配便や路線便での対応も可能とされていますが、セキュリティ面を考慮してチャーター便による運搬を行っていることが案内されています。
物流会社がアーカイブ事業を行う意味は、スキャン作業だけではありません。
文書を受け取るところから、電子化・保管までを一つの流れとして考えられることにもあります。
紙文書を全部電子化する必要はない
企業のペーパーレス化で陥りやすいのが、
「とにかく全部スキャンする」
という考え方です。
しかし電子化にも作業コストが発生します。
まず文書を、
1.日常的に使用する文書
社内で利用しやすい状態を維持します。
2.検索頻度が高い過去資料
電子化による検索性向上を検討します。
3.使用頻度は低いが原本保存が必要な文書
外部保管を検討します。
4.原本を残しながら電子化したい資料
非破壊スキャンを検討します。
5.保存期間が終了した文書
社内規程や法令などを確認したうえで適切な処理を検討します。
このように分類すると、電子化すべき文書を判断しやすくなります。
電子化を始める前に整理したい8項目
文書電子化を外部へ相談する前に、次の情報を整理しておくとスムーズです。
① 文書の種類
契約書、図面、帳票、製本資料など。
② 文書量
箱数、冊数、ページ数など。
③ サイズ
A4、A3、A2、A1など。
④ 製本状態
バインダー、冊子、観音製本など。
⑤ 原本を残す必要があるか
非破壊スキャンが必要か判断します。
⑥ OCRが必要か
検索したい文書なのかを確認します。
⑦ 電子化後の原本をどうするか
社内保管、外部保管、保存期間終了後の処理などを決めます。
⑧ データをどう利用するか
閲覧用、検索用、バックアップ用など目的を整理します。
電子化は「紙をPDFにする作業」ではありません。
電子化した後にどう利用するかを決めることが、プロジェクト成功のポイントです。
非破壊スキャンが向いている企業とは?
特に検討しやすいのは、次のような企業です。
大型図面を大量に保管している製造業
過去の設計図を保管している建設会社
製本図面を扱う設計事務所
物件資料を長期保管している不動産会社
契約書の原本を残したい企業
歴史資料や社内記録を保存している企業
こうした企業では、
「紙を捨てるための電子化」ではなく、「紙を守りながら情報を使いやすくする電子化」
という考え方が適しています。
物流会社だからできる「文書の物流」
通常の物流では、
集荷
↓
保管
↓
加工
↓
出荷・輸送
という流れがあります。
アーカイブ事業も考え方は似ています。
文書を引き取る
↓
スキャンする
↓
データ化する
↓
原本を保管する
↓
必要に応じて返却する
↓
保存期間終了後に処理する
対象が商品から文書へ変わっても、
「大切なものを預かり、管理し、必要な次の工程へつなぐ」
という物流の基本は共通しています。
中一陸運では2017年にアーカイブ事業を立ち上げ、物流会社として培ってきた保管・運搬の経験を文書管理へ展開しています。
「Only One Nakaichi」で紙の情報資産を未来へつなぐ
中一陸運株式会社は1963年の設立以来、60年以上にわたり物流事業を展開してきました。
現在では従来の貨物物流に加えて、文書や書籍を対象としたアーカイブ事業にも取り組んでいます。
「書庫がいっぱいになっている」
「古い図面を捨てられない」
「製本資料を壊さず電子化したい」
「必要な資料を探す時間を短縮したい」
「電子化後も原本を安全に保管したい」
こうした課題がある場合には、単純に紙を廃棄するのではなく、
非破壊スキャン+デジタル活用+原本保管
という方法を検討してみてはいかがでしょうか。
「これからもずっと Only One Nakaichi」
中一陸運株式会社は、物流で培ってきた保管・運搬のノウハウと電子化技術を組み合わせ、企業の大切な文書・図面・情報資産の活用を支えてまいります。
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